【Unity】Cinemachineで作るカメラワーク(カット割り:カメラを切り替える)
名前が正しいのか分からないのですが、カット割りでズームするアプローチの方法についてです。
カット割り
キャラクターの動きを作るとき、カットを割るというのが結構メリハリのある動きを表現する上で良いみたいです。
確かに、ズームやドリーといった動きでフォーカスを当てるのとは別の、なんとも言えない味があります。
また他の演出とも混ぜやすいという点もあるのかもしれません。例えば音楽に合わせてカットを切り替えたり、カットの切り替え時に光の情報を書き換えるといったアイディアです。
自分の最も好きなカットに「ダブルオークアンタの登場」というのがあるのですがそんなノリです。
三段ズーム(カット割り)
カット割りですが、TimelineでCinemachineを使えるなら割と簡単に実現できます。
使わない場合、Cameraを大量に用意しActiveトラックで切り替えるという、非常に面倒くさいアプローチが必要になってきます。The Phantom Knowladgeではこのアプローチでカメラを切り替えています。
手順はそれほど難しくありません。複数のVirtual Cameraをブレンドせず切り替えれば良いのです。
まずVirtual Cameraを複数用意します。トップのGifでは4つのVirtual Cameraを使用して表現しています。Virtual Cameraの座標は概ね同じです。但しFOVが異なります。
このFOVが異なるVirtual Cameraをブレンドすればズームになりますが、キッチリ分けたのでカット割りになったというだけの話です。
FOVのサイズはFollowZoomを使用すると「写って欲しいサイズ」から指定できます。ただ有効にし続けるとズームしてしまうので、欲しいサイズ設定後は外してしまうのが良いかもしれません。
会話のカット割り
二人のキャラクターが会話をする場合、カット割りのほうが良いケースがあります。というのも、パン(カメラの首振り)でフォーカスするキャラクターを何度も切り替えると、カメラ酔いを引き起こすとされているからです。
数度程度なら位置関係を表すのに良いと思いますが、何度も繰り返されると割としんどくなります。
下のGifは写してたら酔ったので小さくしました。クリックすると大きくなるので、是非大画面でお楽しみ下さい。
さて、会話のカット割りでも基本的に手順は同じで、カットの数だけVirtual Cameraを用意し、切り替えるだけです。但し、イマジナリーラインには注意する必要がありそうです。
覚えておきたい動画撮影の原則「イマジナリーライン」とは? | MOBERCIAL
イマジナリーラインとは、対話者2人の間を結ぶ仮想の線であり、その線を基軸にどちらか片方に半円(180度)を描き、そのエリア内にのみカメラをポジショニングし撮影するという作法です。
イマジナリーラインを超えてカットを動かすと、カメラの位置を直感的に把握できなくなり、見ていて面倒くさい動画になります。
例えばイマジナリーラインを無視して作った絵です。
最初に構図を出しているので位置は分かるのですが、お互いの位置関係はパット見てわかりにくくなります。
イマジナリーラインを守った絵です。
向き合ってる感はこちらの方があります。
感想
カメラ左右に振り回しすぎて酔った…
特に会話系のコマを作る場合は、カット割りを積極的に使うのが良いかもしれません。演者が動くならソレに合わせてカメラを動かしても良いのですが、視点を回す為にパン使いまくると死ぬ(実感